
長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅である「長期優良住宅」について、その建築及び維持保全に関する計画(「長期優良住宅建築等計画」といいます。)を認定する制度の創設を柱とする「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が平成20年12月に公布され、平成21年6月4日に施行されました。
この法律では、長期優良住宅の普及の促進のため、構造躯体の劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、バリアフリー性、省エネルギー性の性能を有し、かつ、良好な景観の形成に配慮した居住環境や一定の住戸面積を有する住宅の建築計画及び一定の維持保全計画を策定して、所管行政庁に申請します。
当該計画の認定を受けた住宅については、認定長期優良住宅建築等計画に基づき、建築及び維持保全を行うこととなります。
長期優良住宅の『長寿命・高耐久』な家とは?
長期優良住宅の『基準』とは?
長期優良住宅と認定されるためには、各性能項目の基準を満たすように住宅の建築計画及び一定の維持保全計画を策定して、保管行政庁の認定を受ける必要があります。
認定を受けた計画に従って建築をし、維持保全を行います。

9つの認定基準の内、劣化対策、耐震性、維持管
理・更新の容易性、可変性、バリアフリー性、省エネルギー性については、住宅性能表示制度の基準を元に設定されています。
「劣化対策」では、柱や梁などの構造躯体が少なくとも75年~95年程度(3世代)継続して使用できる措置に加えて、例えば木造住宅であれば、床下や小屋裏に点検口を設置し、床下空間に33センチ以上の高さを確保するなどの追加措置が必要になります。
「耐震性」は、建築基準法で想定している大地震が起きても少しの改修で住み続けられるよう、損傷の軽減を図るため、例えば住宅性能表示制度の耐震等級(倒壊等防止)の1~3等級の等級2などが必要になります。
「維持管理・更新の容易性」は、構造躯体が100年程度継続使用できたとしても、給排水管などはその間に取替や補修が必要になるため、点検・補修がしやすいことが求められています。
原則、住宅性能表示制度の最高等級3の性能が必要です。

「可変性」は共同住宅及び長屋のみの基準です。
間取り変更の際に給排水、電気などが天井や床に配管配線できるように、構造躯体等のスラブ間の内法の高さが2,650mm必要になります。
「バリアフリー性」は共用部分に対する基準として、将来バリアフリー改修に対応できるようなスペースが確保されていることが必要で、住宅性能表示制度の高齢者対策等級(共用部分)の1~5等級の等級3に相当します。(段差の有無、手摺り設置などは除く)。
共用廊下の幅・勾配、エレベーターの開口幅に必要なスペースが確保される必要があります。
「省エネルギー性」は平成11年省エネルギー基準(省エネ法に基づく省エネ判断基準法)相当の性能が求められています。
住宅性能表示制度の最高等級4の性能を満たす必要があります。
冷暖房時の省エネ化をはかるため屋根、床、壁、天井、開口部の断熱性能を高くします。

「居住環境」では、住宅の建つ地域で決められた景観などのルールに則って街並みに調和することが求められています。
各地の所管行政庁が地区計画・景観計画・条例による街並み等の計画・建築協定・景観協定などを定めている場合はそれに従った計画をする必要があります。
「住戸面積」は良好な居住水準を確保するための住戸の面積を定めています。
戸建てでは75m²以上(少なくとも1の階が40m²以上:階段部分除く)で共同住宅の場合は55m²以上となっています。
この基準は地域の実情によって所管行政庁が引き上げや引き下げを行うことがあります。
「維持保全計画」では、建築後の定期的な点検・補修などの計画を行うことが求められています。
「構造体力上必要な部分」「雨水の浸入を防止する部分」「給水・排水の設備」について維持保全計画を作成して点検の時期・内容を定める必要があります。
また、少なくとも10年に一度は点検を行うことが求められています。
長期優良住宅の『メリット』とは?
長期優良住宅は、劣化対策、耐震性、省エネルギー性などの住宅性能が高く、良質な住宅ですが、当然その分の建築コストは一般住宅より高くなる傾向があります。
しかし、良質な住宅ストックを普及させ将来世代に継承するために、様々な優遇措置がはかられています。
新たな住宅ローン減税(平成21年から適用)では、一般住宅で500万円の最大控除が受けられます。加えて、長期優良住宅の場合は600万円までの控除があります。
また、これまで所得税だけを対象にしていた住宅ローン減税が、住民税からも控除されます。
所得税から控除しきれない場合には、翌年度の住民税から控除を受けることができます。

ローンを利用しないで長期優良住宅を取得する人にも適用されるのが、投資型減税です。
現在年間の持家取得の市場規模約70万戸のうち最大で28万戸程度がローンを利用せずに住宅を取得していると想定され、その方々の支援となる現在対策です。
長期優良住宅にするための性能強化費用相当分の10%相当額がその年の所得税から控除されます。ただし性能強化費用が1,000万円を超える場合、1,000万円が限度額でその10%が控除学となります。
性能強化費用は木造住宅であれば標準的な性能評価費用は1m²あたり3.3万円と試算されます。例えば100m²の住宅の場合、性能強化費用は330万円となり、その10%の33万円が所得税から控除されます。
ローン減税とは異なり、対象は所得税のみで、住民税からは控除されません。
また、控除額がその年の所得税額を超える場合は、翌年分の所得税額から控除することができます。
この投資型減税は平成23年12月31日まで実施されます。
ローン減税などの他に長期優良住宅の認定を取得すると「登録免許税」「不動産取得税」「固定資産税」の3税の負担も軽減されます。
「登録免許税」の保存登録費用は0.1%(一般は0.15%)なので評価額2,000万円の住宅であれば2万円(一般は3万円)。
「不動産取得税」は1,300万円を控除(一般は1,200万円)されるので、評価額2,000万円の場合2,000万円-1,300万円=700万円に税金がかかり、700万円×0.03=21万円(一般は800万円×0.03=24万円)。
「固定資産税」は戸建ての場合5年目まで(一般は3年目まで)1/2軽減されるので、4~5年目の評価額2,000万円の場合2,000万円×1.4%(固定資産税率)=28万円の固定資産税が半分の14万円となり、4~5年目の2年間で28万円(一般の場合軽減措置がなくなるので2年間で56万円)
住宅ローンの供給
民間金融機関が、認定長期優良住宅について最長50年の住宅ローンを供給できるように、(独)住宅金融支援機構が支援をしています。
⇒フラット50
(独)住宅金融支援機構の優良住宅取得支援制度(フラット35)は、省エネルギー性、バリアフリー性、耐震性、耐久性・可変性のいずれか1つ基準を満たす住宅について、10年間金利を0.3%優遇するものです。
認定長期優良住宅では、この金利優遇(0.3%)が20年間に延長されます。
⇒フラット35S





するため適切なものであること